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コラム

2016.12.06

動画アニメーションはここまで進化した!

娯楽作品のイメージが強い、動画アニメーションですが、現在は映像制作技術の進歩により、企業広告など様々な分野に使用されています。そんな動画アニメーションの歴史と、その進化についてご紹介します。



目次

1 アニメーションとはなにか?

2 動画アニメーションの歴史

3 現代の動画アニメーション

4 世界の動画アニメーションの事例

 4.1 海外の動画アニメーション

 4.2 日本の動画アニメーション

5 個人制作の動画アニメーション

6 これからの動画アニメーション

7 まとめ




1 アニメーションとはなにか?

アニメーションとは、魂や生命を意味するラテン語の「アニマ」を語源としてします。実写映像と違い、本来は動かないはずの「絵」に、命を吹き込み、動いて見えるように動画を作ることを、アニメーションと言います。

フルアニメーションの場合は、一秒間に24コマの静止画があります。少しずつ異なる絵を動画フィルムに撮影し、連続して鑑賞することによって、動いているように見えるのが、アニメーションの仕組みです。

アニメ映画などはフルアニメーションの場合もありますが、テレビなどは製作時間や制作費の都合上、一秒間のコマ数が24秒より少ない「リミテッドアニメーション」と呼ばれる手法を用いています。現在の日本のTVアニメーションでは、一秒間に8コマの静止画を用いるリミテッドアニメーションが主流です。


30fps歩きの違いを比較【フルアニメ、2コマ打ち、3コマ打ち】

フルアニメーションと、リミテッドアニメーションの違いです。ぱっと見た感じはほとんどわかりません。




2 動画アニメーションの歴史

最も有名であり、最古とされているアニメーションは、19世紀にジョン・エアトンが発明した、ソーマトロープという技法です。これは円形の一枚の紙の裏表に、羽を閉じた鳥と、羽を広げた鳥の絵を描き、それを回転させることによって、鳥が羽ばたいているように見える、といったものでした。

また同じく19世紀に、「フェナキストスコープ」という技法も発明されました。これは、円盤型の紙に、少しずつ異なる連続した絵を描き、それを回転させ、スリットから覗くことによって、動いて見えるといったものです。似たような技法に「ゾートロープ」があります。こちらも連続した絵をスリットから表示させますが、複数のスリットがあり、複数人でアニメーションを楽しめるようになっています。

20世紀に入ると、セルロイドの透明なフィルムに絵を書いて、それを撮影する「セルアニメーション」が登場します。その後、1990年代に、コンピュータを用いたアニメーションの制作が導入されるまで、長い間、セルアニメーションは映画アニメーションやテレビアニメーションの主流の技法でした。私たちがよく知る、「鉄腕アトム」「サザエさん」「ドラえもん」といったTVアニメは、セルアニメーションの技法で作られていました。


ソーマトロープ作り方 丸形 海底

子供でも簡単に作れるソーマトロープの作り方が紹介されています。



フェナキストスコープ おどろき盤 iMovie phenakistoscope2009

フェナキストスコープの一例です。




3 現代の動画アニメーション

1990年台に入ると、セルアニメーション用のセルが生産中止となり、セルアニメーション着色用の塗料も入手困難になったことなどから、急速にデジタルアニメーションが普及しはじめました。「いかにもコンピューターグラフィックス」といったものだけではなく、一見、今までのセルアニメーションと変わらないように見えるTVアニメーションも、現在ではそのほとんどがデジタルアニメーションによる制作です。

セルアニメーションではまず「主線」と呼ばれる線画を描き、塗料と絵筆を用いて、ひとコマずつの動画を全て着色していました。デジタルアニメーションでは、その着色の工程を、クリックするだけで行えるようになり、大幅なコストダウンに成功しました。

また、デジタルアニメーションに移行することにより、今までのセルアニメーションではできなかったような、複雑な特殊効果を表現できるようになりました。例えば、光が当たってハレーションを起こしているような効果、透明感のある水の表現、背景のぼかしなど、手塗りでは大変な技術と工程が必要だったものが、今ではより簡単にできるようになりました。

2000年代初頭には、3DCGを、従来のアニメーションのように見せる「トゥーンレンダリング」という技術が登場しました。

3DCGとは、コンピューターの中に三次元の形態を持った人形があり、それをコンピューターの中にあるビデオカメラで撮影するといった、どちらかと言えば実写映像に近い技術です。「トイ・ストーリー」や「アナと雪の女王」「ファイナルファンタジー」といったアニメーションやゲームは、3DCGによって作られています。

「トゥーンレンダリング」は、そういった実写に近い3DCGを、セルで描いたアニメーションに見せる技術で、TVアニメーションの「キングダム」や、「プリキュア」シリーズのエンディング、「妖怪ウォッチ」のエンディングなどに用いられています。

「トゥーンレンダリング」は、キャラクターを3DCGでモデリングする必要がありますが、一度制作してしまえば何度も使い回すことができ、絵を一枚ずつ描く必要がないので、動画アニメーションの世界では徐々に増えつつあります。ですが、今までのアニメーションに慣れたアニメファンが違和感を覚える場合もあり、アニメの中のメカのみ、車両や武器のみ、など一部分での使用にとどめているアニメーションもあります。


【MMD】トゥーンレンダリングでみんなみっくみくにしてあげる

トゥーンレンダリングの製作例です。



魔法使いプリキュアED「魔法アラ・ドーモ!」

一見、セルアニメーションのように見えますが、3DCGで制作されています。




4 世界の動画アニメーションの事例

4.1 海外の動画アニメーション

海外の動画アニメーションは、「アナと雪の女王」や「ベイマックス」など、3DCGの映画アニメーションが日本では話題になりますが、それ以外のTVアニメーションもあります。

「サウスパーク」や「シンプソンズ」などのアニメーションは、長い期間放映を続けており、いまでも人気があります。

日本では実写映画が話題のマーベルも、アニメーションのシリーズが多数放映されており、お馴染みの「スパイダーマン」「アイアンマン」「アベンジャーズ」などのテレビアニメシリーズがあります。

海外でも多くの動画アニメーションが制作されていますが、日本では、実写映画や3DCGのアニメーションほどには、話題にならないようです。日本のアニメーションが優れていることも、その理由のひとつなのかも知れません。


映画『ベイマックス』予告編

日本でも大ヒットした3DCGのアニメーションです。



South Park - "Oh, Jeez" - Pentagon Tour

短いショートストーリーのアニメーションです。



「アルティメット・スパイダーマン ウェブ・ウォーリアーズ」 本編_第1話

ディズニー公式YouTubeで、マーベルアニメーションの第一話が無料公開されています。




4.2 日本の動画アニメーション

日本では、動画アニメーションは様々な場面で活用されています。子供向けのTVアニメーションシリーズはもちろんですが、大人向けアニメーション、テレビゲームや、コマーシャル、インターネットによる動画アニメーションでの宣伝、といった、映像が用いられるほとんどの場面で、動画アニメーションが利用されています。

日本人は世界的に見ても、アニメーションに馴染みが深く、また海外に比べ、大人がコミックスやアニメーションを楽しんでいても、軽視されることが少ないようです。アニメーションや、独自のキャラクターを、ビジネスツールとして有効活用している企業も多くあります。「親しみの持てる企業イメージ」を抱かせるためには、効果が高いと言えるでしょう。


【CM】感動アニメCMまとめ 「地図に残る仕事」   大成建設

アニメーションによる、企業コマーシャルの一例です。



【CM】らくらく服薬ゼリー「アニメーション」篇30秒 株式会社龍角散

シンプルなアニメーションでも、効果的に商品を紹介することができます。




5 個人制作の動画アニメーション

これまでアニメーションの制作にかかっていた膨大なコストと時間が削減され、個人にパソコンが普及したことによって、個人や、小規模の映像制作会社よる動画アニメーションの制作が可能になりました。

個人制作でも、大規模なスタジオに劣らないクオリティのアニメーションが制作されています。


『ベイマックス』鉄拳「パラパラ漫画」オリジナルPV

個人でのアニメーション制作の一例です。本編映画のプロモーションに用いられました。



Chiruri - 自主制作アニメ「チルリ」

自主制作アニメーションの一例です。個人でもかなり高いクオリティのものが制作されています。



自主制作アニメ【宮子】

セルアニメーション風の画法に、デジタル技術を生かして制作されています。




6 これからの動画アニメーション

現在、ディープラーニングという機械学習の研究が進んでおり、人工知能による、白黒写真の着彩などの技術も進化しつつあります。まだ、完全な実用段階とはいえませんが、そう遠くない将来、人工知能によるアニメーションの着彩や、動画そのものの制作が可能になるでしょう。


(自動彩色Automatic Colorization) ローマの休日トレーラー Roman Holiday Trailer (Iizuka,Simo-Serra)

機械学習による自動着色の一例です。




7 まとめ

セルアニメーションの時代には、動画アニメーションの制作は、膨大な人手と時間がかかっていました。しかし現在では、パソコンとデジタルアニメーションの普及により、小規模な人数での制作が可能となっています。これから先、娯楽番組以外の様々な分野で、動画アニメーションが活用されていくことでしょう。

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