【2022年最新版】アニメーション技法は、ここまで進化した!

娯楽作品のイメージが強い、動画アニメーションですが、現在は映像制作技術の進歩により、企業広告など様々な分野に使用されています。
そんな動画アニメーション技法を歴史から振り返り、現代の動画アニメーションや、最新の動画制作での活用についてご紹介します。

 

目次

1)アニメーションとはなにか?

2)動画アニメーションの歴史

3)現代の動画アニメーション

4)海外の動画アニメーションの事例

5)個人制作の動画アニメーション

6)日本での動画アニメーション活用事例

7)これからの動画アニメーション

まとめ

 

1 アニメーションとはなにか?

アニメーションとは、魂や生命を意味するラテン語の「アニマ」を語源としてします。
実写映像と違い、本来は動かないはずの「絵」に、命を吹き込み、動いて見えるように動画を作ることを、アニメーションと言います。

フルアニメーションの場合は、一秒間に24コマの静止画があります。
少しずつ異なる絵を動画フィルムに撮影し、連続して鑑賞することによって、動いているように見えるのが、アニメーションの仕組みです。

アニメ映画などはフルアニメーションの場合もありますが、テレビなどは制作時間や制作費の都合上、一秒間のコマ数が24秒より少ない「リミテッドアニメーション」と呼ばれる手法を用いています。
現在の日本のTVアニメーションでは、一秒間に8コマの静止画を用いるリミテッドアニメーションが主流です。

■30fps歩きの違いを比較【フルアニメ、2コマ打ち】

 

2 動画アニメーションの歴史

最も有名な、最古とされているアニメーションは、19世紀にジョン・エアトンが発明した「ソーマトロープ」という技法によるものです。
これは円形の一枚の紙の裏表に、羽を閉じた鳥と、羽を広げた鳥の絵を描き、それを回転させることによって、鳥が羽ばたいているように見える動きを作り出すものです。

■ソーマトロープ作り方 丸形 海底
子供でも簡単に作れるソーマトロープの作り方が紹介されています。

 

また同じく19世紀に、「フェナキストスコープ」という技法も発明されました。
これは、円盤型の紙に、少しずつ異なる連続した絵を描き、それを回転させ、スリットから覗くことによって動いて見えるといったものです。
似たような技法に「ゾートロープ」があります。
こちらも連続した絵をスリットから表示させますが、複数のスリットがあり、複数人でアニメーションを楽しめるようになっています。


■フェナキストスコープ おどろき盤 iMovie phenakistoscope2009

 

1914年には、セルロイドの透明なフィルムに絵を書いて、それを撮影する「セルアニメーション」が登場します。
また国外からアニメが輸入されていた日本では、1917年(大正6年)に初の国産アニメが制作されました。
現存する国内アニメーションで最古のものは、幸内純一による『塙凹内名刀之巻』(はなわへこないめいとうのまき)(別名『なまくら刀』)といわれています。
こうした1900年代初頭には、ディズニーでもセルアニメーションを制作していました。


■Walt Disney Animation Studios’ Steamboat Willie


さらに1930年代にはいると、ディズニーが初のフルカラーアニメーションを公開。
1937年に公開された『白雪姫』は、カラーアニメーションのなかでもディズニーが手掛けた初の長編アニメとして現在でも広く知られています。


■Silly Symphony Flowers and Trees

ディズニーによる初のカラーアニメーションです。


1950年代以降は、日本国内で「鉄腕アトム」「サザエさん」「ドラえもん」といったセル画を用いたTVアニメが次々と放映されます。
その後、1990年代に入ると、コンピュータを用いたアニメーションの制作が導入され、次第にアニメーションの技法はデジタルに切り替わっていきました。


■鉄腕アトム(1963)

鉄腕アトムは日本初の国産連続テレビアニメーションとして人気を博しました。

 

3 現代の動画アニメーション

1990年台に入ると、セルアニメーション用のセルが生産中止となり、セルアニメーション着色用の塗料も入手困難になったことなどから、急速にデジタルアニメーションが普及しはじめました。

セルアニメーションではまず「主線」と呼ばれる線画を描き、塗料と絵筆を用いて、ひとコマずつの動画を全て着色していました。デジタルアニメーションでは、その着色の工程を、クリックするだけで行えるようになり、大幅なコストダウンに成功しました。

また、デジタルアニメーションに移行することにより、今までのセルアニメーションではできなかったような、複雑な特殊効果を表現できるようになりました。
例えば、光が当たってハレーションを起こしているような効果、透明感のある水の表現、背景のぼかしなど、手塗りでは大変な技術と工程が必要だったものが、今ではより簡単に制作できるようになりました。

2000年代初頭には、3DCGを、従来のアニメーションのように見せる「トゥーンレンダリング」という技術が登場しました。

3DCGとは、コンピューターの中に三次元の形態を持った人形があり、それをコンピューターの中にあるビデオカメラで撮影するといった、どちらかと言えば実写映像に近い技術です。
「トイ・ストーリー」や「アナと雪の女王」「ファイナルファンタジー」といったアニメーションやゲームは、3DCGによって作られています。

「トゥーンレンダリング」は、そういった実写に近い3DCGを、セルで描いたアニメーションに見せる技術でです。

「トゥーンレンダリング」は、キャラクターを3DCGでモデリングする必要がありますが、一度制作してしまえば何度も使い回すことができ、絵を一枚ずつ描く必要がないため、動画アニメーションの世界では徐々に増えつつあります。
一方国産アニメでは、今までのアニメーションに慣れたアニメファンが違和感を覚える場合もあり、アニメの中のメカのみ、車両や武器のみ、など一部分での使用に留めている作品も少なくありません。

しかしながら「プリキュア」シリーズのエンディングや「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」などトゥーンレンダリングのアニメーション作品は広がっており、「蒼き鋼のアルペジオ」のように、本編ほぼ全てをトゥーンレンダリングで制作するアニメーションも登場しています。

■【MMD】トゥーンレンダリングでみんなみっくみくにしてあげる
トゥーンレンダリングの製作例です。


■魔法使いプリキュアED「魔法アラ・ドーモ!」
一見、セルアニメーションのように見えますが、3DCGで制作されています。

 

■【公式】ダイジェスト これまでの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』
主に3DCGのトゥーンレンダリングで描写されてます。

 

■『蒼き鋼のアルペジオ』アニメ化決定!PV第1弾!

 

 

4 世界の動画アニメーションの事例

海外の動画アニメーションで、業界に大きなインパクトを与えたのは、1995年に公開されたピクサーの「トイ・ストーリー」です。
世界初の長編フルCGアニメーションであり、世界中で驚きを持って迎えられ、長期に渡って愛される傑作となりました。

当時はまだ人間をリアルに描写するほどの技術はフルCGにはなく、それゆえに、おもちゃのプラスチックの質感が、CGアニメーションに適していたといえます。

■Toy Story | Original Trailer | Disney+

「トイ・ストーリー」の登場を皮切りに、「ファインディング・ニモ」「Mr.インクレディブル」などフルCGアニメーション映画が次々とヒットを飛ばしました。
また、2010年にディズニーが制作した『塔の上のラプンツェル』は、3DCGアニメーションでありながら、ディズニー映画の古き良き質感を重視し、手書き絵の質感の再現に挑戦しています。
さらに続く「アナと雪の女王」では、実写と見まがうような背景や雪の描写が話題となりました。

■Disney’s Frozen A Material Point Method For Snow Simulation




■Takako Matsu – レット・イット・ゴー~ありのままで~ (From “Frozen”)
吹雪や氷柱など、さまざまな背景が美しく描かれています。


■Mari Okonogi, Hiroshi Hatanaka – 輝く未来 (From『塔の上のラプンツェル』)
髪の毛の繊細な質感が表現されています。


■映画『ベイマックス』予告編
日本でも大ヒットした3DCGアニメーションです。

 

5 個人制作の動画アニメーション

これまでアニメーションの制作にかかっていた膨大なコストと時間が削減され、個人にパソコンが普及したことによって、個人や、小規模の映像制作会社よる動画アニメーションの制作が可能になりました。

個人制作でも、大規模なスタジオに劣らないクオリティのアニメーションが制作されています。

■ディズニー新作!映画『ベイマックス』鉄拳パラパラ漫画PV
個人でのアニメーション制作の一例です。本編映画のプロモーションに用いられました。

「トイ・ストーリー」の登場を皮切りに、「ファインディング・ニモ」「Mr.インクレディブル」などフルCGアニメーション映画が次々とヒットを飛ばしました。
また、2010年にディズニーが制作した『塔の上のラプンツェル』は、3DCGアニメーションでありながら、ディズニー映画の古き良き質感を重視し、手書き絵の質感の再現に挑戦しています。
さらに続く「アナと雪の女王」では、実写と見まがうような背景や雪の描写が話題となりました。

■Chiruri – 自主制作アニメ「チルリ」
自主制作アニメーションの一例です。個人でもかなり高いクオリティのものが制作されています。




■自主制作アニメ【宮子】
セルアニメーション風の画法に、デジタル技術を生かして制作されています。

 

 

6 日本での動画アニメーション活用事例

日本では、アニメーションは、映画やTV番組に限らず、様々な場面で活用されています。子供向けのTVアニメーションシリーズはもちろんですが、大人向けアニメーション、テレビゲームや、コマーシャル、インターネットによる動画アニメーションでの宣伝、といった、映像が用いられるシーンでアニメーションの技法は欠かせません。

たとえば、アニメーションにより独自のキャラクターを動かせば、サービスを印象付け親しみが湧くよう演出できます。企業のブランドムービーや会社案内、採用動画など、その活用シーンは広がっています。

 

■「Hachi」サービス紹介動画
サービスを印象付けるため、起用されるキャラクターアニメーションは、見る人に親近感を抱かせます。


■ポラスグループ会社案内ムービー(2020年版)
やわらかいアニメーションを活用することで、企業のイメージを伝えています。




■株式会社ジーアングル 採用コンセプトムービー【セルアニメVer】
アニメーションで描かれるストーリーに、見る人が就職活動への想いを重ねるように演出されています。

 

【アニメーションを活用した、当社の動画制作事例】

 

■エイエイエスティグループ事業紹介


■VTホールディングス株式会社【グループ紹介映像】




■【コンセプトMovie】深呼吸する家の特徴とは

 

6000件以上の制作実績はこちら

 

 

7 これからの動画アニメーション

近年ではAIを用いた採色や高画質化など動画アニメーションにも作業の自動化が波が登場しています。
2021年には、東映アニメーションがAIの学習機会を利用し、採色の作業を軽減するプロジェクトを立ち上げました。

 

■(自動彩色Automatic Colorization) ローマの休日トレーラー Roman Holiday Trailer (Iizuka,Simo-Serra
機械学習による自動着色の一例です。

さらに、アニメーションにかかる作業負担を軽減させる「リアルタイムレンダリング」を用いたCGアニメーションも登場しています。
リアルタイムレンダリングとは、即時に生成されるCGのことで、これまでは何枚もの静止画が必要だった3DCGアニメーションに対して、ゲームエンジンを用いて短時間での動画アニメーションの制作・修正を可能とするものです。

■WiNDUP: Award-winning animated short film | Unity
ゲーム開発エンジンUnityを活用した3DCG短編作品。
ホームオフィス用の標準的なコンピューターとUnityを用いて作られたこの作品は、リアルタイム表現の可能性を追求しているとして話題になりました。




■デンソー快適キャビンコンセプト Ver.2

Unityを用いて作成されたアニメーション。リアルよりもリアリティを追求し、実写では表現できない車内の「体感」に重点がおかれています。

これにより、企業広報で活用する動画アニメーションなど、動画コンテンツの多様化が期待できます。

また「モーションキャプチャ」のように、人やモノの動きをデジタルデータ化し、CGに活用したり、VRやARに活用する動きも登場しています。自分の動きと連動するアバターを、自由に操れる動画アニメーション、という未来も近いのかもしれません。


■DeepmotionとBlenderによる自動モーションキャプチャ

 

 

まとめ

セルアニメーションの時代には、動画アニメーションの制作は、膨大な人手と時間がかかっていました。
しかし現在では、パソコンとデジタルアニメーションの普及により、小規模な人数での制作が可能となっています。
さらには、AIなど最新技術の発展により、動画アニメーションはより多様な領域で活用されていくに違いありません。