ついつい見入ってしまうキャンペーン動画5選

何気なくネットで見つけたキャンペーンの動画を見入ってしまった経験はありませんか?
キャンペーン内容に惹かれて見入ってしまったというケースもあると思いますが、動画自体に引き込まれ、見ているうちにキャンペーン内容を知ってしまったというケースの方が多いのかもしれません。
今回は、ついつい見入ってしまうと話題のキャンペーン動画を5つご紹介します。

 

 

 

○Slice of Life 宅配寿司【銀のさら】

https://www.ginsara.jp/campaign/slice_of_life/

ユーモアとインパクトあるCMやキャンペーン動画を多数発信している宅配寿司【銀のさら】の「Slice of Life」と題したキャンペーン動画が話題です。
一見、感動ストーリーを描いたショートムービーのように思えますが、中には小さな仕掛けが施されています。
このキャンペーンのコンセプトの「普通に見える日常も、退屈に感じる毎日も、瞬間を切り取ると最高の美味しさがある」を表すのが、時折出演者が見せる変顔の静止の3秒間です。
普通に見える日常も瞬間を切り取って少し引き伸ばしてみると、こんなにも美味しくて面白いの?と思わせてくれる変顔の約3秒間の静止が、感動ムービーの瞬間に挟まれることでアクセントとなっています。
また、変顔の約3秒間の静止の表情が少々アニメっぽいのも手が凝らされている部分です。
さらに、それがラストのメッセージの「どこを切っても美味しい」につながっているところが見事です。

 

○2015年2月「チョコっとプラスパスワード」キャンペーン 動画広告3

http://www.ipa.go.jp/chocotto/pw.html



ネットで扱うパスワードの安全な作り方や使い方の認識を深めるためにIPAが発信していた啓発キャンペーン「チョコっとプラス パスワード」の動画広告です。
パソコンだけではなくスマートフォンの普及率も上がり、ネットでショッピングも当たり前の時代になってしまいました。
そんな中で増えているのがパスワードに関するトラブルや犯罪です。
動画では、パスワードを象徴するパソコンのキーボードが現れて一つ一つがバラバラになって行きます。
その時のアングルが少々面白く、奥行きを感じる映像です。
その後、一つ一つのキーボードが集まって優しい表情の人間の顔を形どります。
優しい表情の人間の顔の下には「友達、失うかも。」のコピーが入り、その呼びかけはその後の展開を考えさせられる意味で見入ってしまいます。
優しい表情の人間の顔は、急にキーボードが弾けてバラバラになりなくなります。
すると、また下部に「大切なものを失う前に。」というコピーが入ります。
そして、すぐにキーボードはもとの優しい表情の人間の顔に戻ります。
優しい表情の人間の顔が現れてからの展開のテンポの良さが魅力的で、後半になるにつれて見入ってしまう動画に仕上がっています。

 

○ウェアラブルトマト

ウェアラブルトマトは、トマトジュースのメーカーで有名なカゴメが2015年の東京マラソンに協賛して制作したマラソンをしながらトマトを食べられるメカです。
キャンペーン動画では、ウェアラブルトマトを装着して川辺を走る中年男性が映し出されて、最初はあえて逆光によりウェアラブルトマトが見えにくくなっているのがミソです。
ウェアラブルトマトは、アートユニット「明和電機」とのコラボで誕生したメカで、カゴメ主催の東京マラソン連動キャンペーンのために作られたものでした。
そこには、「トマトに足りないのはモバイル性だけ」という思いが込められており、マラソンしながらトマトを食べているシーンを動画にすることで、トマトのモバイル性とトマトとスポーツの相性の良さが表現れています。
しかし、この動画の展開は実に微妙です。
感動系なのか?お笑い系なのか?情報系なのか?わからない動画だからこそ、程よいゆるさが評価されているキャンペーン動画です。

 

○さわる知リ100 オロナインH軟膏

http://shiri100.jp

たけのこの表面や魚の表面、ボールなどを実際に触って、感触に感動しているショートムービーを集めたオロナインH軟膏のキャンペーン動画。
インターネットで検索すれば、実際に手に触れてないものでも動画や写真などで確認して、わかったような気になれます。
でも、実際の感触は現物がなければ知ることができません。
オロナインがお守りみたいになってほしいという大塚製薬の姿勢を表現するために作られたこのキャンペーン動画は、特に20代の人にオロナインH軟膏を使って欲しいというコンセプトのもと「実際に触る」体験のショートムービーを集めただけのキャンペーン動画になっています。
動画の作りはシンプルですが、体験する内容や人が変わるので見応えがあり、ついつい見入ってしまいます。

 

○期限なんてない | SK-II #changedestiny

世界を羽ばたくスキンケアブランドのSK-IIの新キャンペーン動画です。

新キャンペーンのタイトルは「年齢って何だろう」で、この動画は世界で6,600万回以上再生されている「期限なんてない」というタイトルのキャンペーン動画です。
30歳という分岐点を抱えながらも、夢や目標に向かって前進する女性3人が登場し、それぞれの年齢に対する不安やプレッシャーが描かれています。
女性には仕事だけではなく、結婚という選択肢もあり、そこには年齢の縛りがつきまといます。
しかし、このキャンペーン動画を見終わる頃には、そんなプレッシャーや不安に押しつぶされることなく、解放された気分になれるのが不思議です。
全世界の女性に、前向きに自分らしく羽ばたいてほしいという願いを込めて作られたこの動画は世界中で話題になっています。

 

まとめ

このように単純にキャンペーン内容を伝えるだけの動画ではなく、独自の発想や映像の仕掛けにより個性を持たせることで、ついつい見入ってしまう動画にできるはずです。ついつい見入ってしまう動画の効果でキャンペーン内容を効果的に伝えられるのなら、動画広告として内容や演出を煮詰めていくべきですね。