お掃除やお洗濯はあまり楽しいものではありませんが、やらないわけにもいかないのが現状です。それなら価格が多少高くても少しでも作業が早く終わる汚れ落ちの良い洗剤や見た目がおしゃれでお掃除やお洗濯のやる気が出るようなものが欲しいというのが消費者の思いです。
洗濯洗剤を選ぶ基準については58%以上の人が「汚れ落ち」と答えており、「値段の安さ」の36%を大きく超える結果となっています。
そんな洗剤ですが、各社CMではどのように購買意欲を刺激しているのでしょうか?
事例を紹介していきたいと思います。
目次
ライオン ナノックス
P&G ボールド
ウタマロせっけん
花王 ウルトラアタックNEO
まとめ
汚れからの挑戦状:実際に汚れ落ちを実証したCM
ライオン ナノックス
「汚れからの挑戦状」を受け取るところからCMがスタートします。
挑戦状を開くと日常的によくある困った汚れが書かれており、その汚れに洗剤を付けた後実際に洗濯します。汚れが落ちている状態をアップで見せることでさらにしっかりとアピールできていますね。透明の洗濯機を使っているのも「実験の透明性」を表しています。
忍者もびっくり!:白さをアピールしたCM
P&G ボールド
CMの初めにお洗濯の悩みのある女性たちの困っている状況が映し出されます。「白さがイマイチ…」という不満のあとで誰かの声が聞こえてきます。映し出されるのは白い壁だけ。
バッと白い壁がめくられ、声の主が現れます。まるで忍者のように真っ白なシーツを持って白い壁と同化していたのです。「この洗剤を使うとこんなに真っ白になる」というのを忍者の隠れ身の術を使って表現しています。とてもユーモア溢れるCMですね。
あとで本物の忍者?が横で黄ばんだシーツを持った映像を見せることでさらに白さが強調されています。
黒さの表現が新しい!:頑固な汚れも真っ白に
ウタマロせっけん
グラウンドでは野球少年が練習をしています。飛んでくるボールをスライディングキャッチする少年。真っ白なユニフォームが泥まみれに…と思いきや、横には黒さで有名なあの男が!
少年がボールをスライディングキャッチするたび、移動中でも、家に帰っても黒い男はついてきます。お母さんに言われた一言で男は汚れに変わり、ウタマロせっけんで真っ白に洗い上げられてCMは終わります。
せっけんの実力をアピールするのはCMの本当に最後の方だけなのですが、つい黒い男が気になって最後まで見てしまうCMです。インパクトに残る構成ながらも商品が「真っ白にしてくれる」というイメージもしっかり見ている人に与えることができています。
CM全体で白さをアピール:思いっきり、白を楽しむ人へ
花王 ウルトラアタックNEO
CMに登場するすべての登場人物が真っ白な洋服を身につけています。そこへ「思いっきり、白を楽しむ人へ」というキャッチコピーが映し出されることでさらに白さへのイメージが強くなります。CMの中間部分では日常的な汚れを例に出し、この洗剤を使えば真っ白に洗い上げることと「白にこだわるユーザーの90%が満足」という具体的な数字を出すことで信頼度をアップさせています。
白さだけじゃない:肌への優しさも考えた
P&G さらさ
汚れ落ちはもちろんのこと、家族のお肌にも気を使いたいという方向けのCMです。無添加というキーワードもアピールしつつ、天然由来成分でお肌に気を使っているけれどしっかり汚れも落ちるというところを簡潔にまとめています。泥汚れのついた子供服や旦那さんの襟汚れなど消費者が見ていて思わず頷いてしまうような汚れを例に出しているためとても親近感のあるCMになっています。
まとめ
商品パッケージだけではなかなか伝えられない情報やその商品自体の良さを分かりやすくすることにおいては、CMは効果的であると言えます。また、CMの中に出てくる家族のイメージや洗濯をする女性のイメージを消費者が自分の憧れるような姿だとさらに購買意欲が強まります。
汚れ落ちの高さをアピールするのはもちろん、その洗剤を使っている素敵なファミリー像も映像に入れることで消費者の心をしっかりつかむことができるのです。