【健康系ジュースのCM動画】欠食率が高い20代を支える重要なツール

健康系ジュースは、手っ取り早く栄養補給を補えるツール
忙しい」を理由に、偏りのある食生活を過ごしてる家族はいませんか?
2012年における「朝食の欠食率」を調査した結果、とくに20代/30代男性の欠食率もっとも高い数値でした。
家族としては不安ですよね。
「食生活に対する関心度」を調査した結果、8割~9割が「関心がある/どちらかといえば関心がある」と答えています。
なかでも、「今後の食生活で特に力を入れたいこと」という問いに対し、「栄養バランスの取れた食事の実践」と答えた人が6割でもっとも多い結果でした。
そうした悩みや問題に対する対策を意識している人たちへ、「健康食品やドリンク剤に対する考え方」という問いに対し、約6割が「健康に良いと思う/ある程度健康によいと思う」と答えています。しかし、その利用頻度を調べてみると、50%に満たない人たちだけが、定期的な摂取を行っているようです。
問題は「摂取や補給に対する手間がかかる」こと。
簡単に時間をかけず、手軽に健康になりたいという需要(欲求)が高いんですね。
こうした背景もあり、現在、日常生活において手軽に不足が補える「健康系ジュース(健康飲料)」の種類も増え、競争の激しいジャンルとなってきました。
今回はそんな飲料業界から、健康的な「健康系ジュース」に関連したプロモーションをいくつかご紹介したいと思います。

(参考資料)2014年厚生労働省委託調査
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/dl/1-02-1.pdf

 

 

目次

1. カゴメ 野菜生活100(野菜ジュース)は、日常を大切にしていた。

2. キリン トロピカーナ(果物ジュース)は、解りやすいを意識している。

3. アサヒ ウェルチ(ぶどうジュース)は、時間を繋ぐツールに徹した。

まとめ

 

 

1. カゴメ 野菜生活100(野菜ジュース)は、日常を大切にしていた。

メーカー:カゴメ
製品:野菜生活(http://www.kagome.co.jp/products/drink/
朝の忙しい時間をテーマに、「働く女性」「共働きの女性」をターゲットにしたプロモーションです。
そんな妻や夫をもつ家族は、元気で健康的な毎日を過ごしてもらいたいと願っています。
自ら健康管理が難しく(そこまで気が回らない)、忙しい毎日を過ごすパートナーを気遣う人、気遣いを受ける人を同時に描いたCMです。
何気ない日常であることが、本プロモーションのルールです。
空を飛んだり、アニメーションが入ったりするような「手を入れた作品」ではなく、「日常」が訴求ポイントであり、「互いが思いやる理想像」を丁寧に描いたCMです。
質の高い食材や、高度な調理など、ハードルが高い要素を嫌う多くの人達は、「手軽に健康を手に入れたい」と考えています。
そうした背景から、「日常」であることがとても重要であり、大きな訴求ポイントになります。

 

 

2. キリン トロピカーナ(果物ジュース)は、解りやすいを意識している。

メーカー:キリン
製品:トロピカーナ(Tropicana)
果汁100%の印象が強い「Tropicana」から派生した、新しい「Essentials(エッセンシャルズ)」のプロモーションです。
普段から、食生活や栄養バランスを考えている人向けの果物ジュースですね。
とくに、体内では作れない「鉄分」「カルシウム」「ミネラル」などを摂取するのはとても大変です。
どの栄養素も大切ですが、どの栄養素を欲しているかは人それぞれ。
そんな「健康生活」に対するアンテナが高い層向けに、「必要なものを必要なだけ」提案しています。
難しい要素は極力省き、専門的な情報も全てカット。やはり「難しさ」をどれだけ省けるかがポイントのようです。
簡単で解りやすい言葉を使い、直感的に作用させることが大切なんですね。

 

 

3. アサヒ ウェルチ(ぶどうジュース)は、時間を繋ぐツールに徹した。

メーカー:アサヒ
製品:ウェルチ(Welch)
濃厚でポリフェノールたっぷりなブドウジュースと言えば、アサヒの「Welch(ウェルチ)を想像してしまいますね。
ポリフェノールとは、「たくさんのフェノール」という意味があり、フェノールとは「さまざまな植物成分」の総称です。
何とその数は5000種類を超えるとか。
そんなウェルチのプロモーションから、「子供がママに通信簿をおくる」というテーマで、ウェルチを提案しているプロモーションをご紹介。
子供とママに必要なのは「時間」。
それも「ウェルチを飲むだけの、ほんのひとときで良い」というストーリーで展開。
一見、感動を狙っているように映るのですが、大切なのは「家族と過ごす時間」なんだよという気付きを与える内容になっています。
休日のお出かけや、忙しい毎日の昼夜。
なるべく子供たちと過ごす時間は増やしたい…と、頭では考えているけどなかなか実行できない。
そんなママさんに、過度なパフォーマンスではなく、「出来る限りの小さなアクションで良いんだよ」と安心を与えます。
そこで生まれる「時間」にフォーカスしたプロモーションですね。
「ウェルチを飲む時間=家族と過ごす時間」、ウチも最近、子供との時間を意識できていなかったなと、反省と行動を促される内容でした。

 

 

まとめ

現在、健康系ジュースの種類も数百あるなか、消費者は何を選べば良いのか解らなくなっているのではないでしょうか。
情報過多の時代、どうやってターゲットに訴求していくかは大変重要なポイントです。
ブランド及びメーカーは、「ターゲット層+シーン」「ターゲット層+状況/条件」など、細かいセグメントごとにターゲットを絞り込んでいます。
今回のジュース系映像を通し、浅く広くの時代から、深く狭くの時代になった今、より細かい働きかけが必要なんだなと感じました。
印象の強い、映像やダンスも立派なアプローチとなりますが、ひとつのテーマを深く考察し、たったひとつの問題点を解決するためだけにアピールするのも有効ですね。