九州地方の地域プロモーション映像事例5選

もっとたくさんの人が来てくれたら。観光や移住を目的に、地方の魅力を動画で発信する団体が増えています。
今回ご紹介するのは、九州地方に限定したプロモーション動画。
名産品を紹介して観光客を呼び寄せる、従来の観光PR手法とは違う、ユニークな切り口の訴求方法をまとめてみました。

 

 

目次

1. 【宮崎県小林市】 「ンダモシタン小林」

2. 【大分県】 「プレミアムフロイデー」

3. 【大分別府市】別府温泉温泉

4. 【宮崎県日向市】「Net surfer becomes Real surfer」

5. 【福岡県北九州市】「 COME ON!関門!」

まとめ

 

 

1. 【宮崎県小林市】 「ンダモシタン小林」

フランス人が話す言葉。のどかな田舎の風景に、ゆったりと流れるBGM。
オシャレな観光PR動画のようですが、最後に見る人をあっと驚かせる仕掛けが隠されています。
実は、登場する男性が話しているフランス語のようなナレーションは、全て宮崎県小林市に伝わる「方言」。
「西諸弁(にしもろべん)」で語られる言葉は、まるで異国の会話のよう。
動画タイトルの「んだもしたん」は、西諸弁で「おやまあ!」という意味。
西諸弁の地方言語としての知名度の低さを逆手にとった、見事なPR動画と言えるでしょう。
人口減少と高齢化の問題を抱える宮崎県小林市。このPR動画も、移住促進のための「てなんど小林プロジェクト」の一環で作成されたもの。
食べ物でも景色でもなく、「方言」を地方の魅力として伝える動画をみたら、ここに住まう人々とおしゃべりしに行きたくなるかもしれません。

 

 

2. 【大分県】 「プレミアムフロイデー」

残業続きで忙しい日々。たまにはゆっくりと温泉にでもつかりたい。
そんな人に、「月末とは言わず、いつでも温泉へ!」と訴えかけるのが、こちらのムービー。
「おんせん県」と自ら称する大分県。源泉数・湧出量日本一。別府や由布院は旅行でも人気の温泉スポットです。
「仕事そこそこ、温泉すぐそこ」と動画でも歌われるように、大分県は各地に温泉スポットがあります。
「仕事は誰かと代われても、休みは誰とも代われない」。派手な温泉での歌唱と踊りだけでなく、歌詞からも大分県の「休み方の提案」というメッセージが伝わってきます。
温泉という大分県全体の魅力を、ふんだんに生かした観光PR動画です。

 

 

3. 【大分別府市】「別府温泉の恩返し」

復興の感謝の気持ちを伝えるムービー。
平成28年に発生した熊本・大分地震。人口12万人の別府。労働人口のほとんどが観光業に従事するこの町では、地震による観光客の激減は大きな打撃をあたえました。
そして地震から1年。全国の応援により復興した別府温泉。
市民総出ともいえる、おもてなしと感謝の心を伝える動画で、「別府の温泉を日本全国無料配送」のキャンペーンにつなげています。
あえて有名なタレントを起用せず、地元民が登場することによって、より感情の籠ったメッセージを伝えることが出来ます。

 

 

4. 【宮崎県日向市】「Net surfer becomes Real surfer」

全国屈指のサーフスポットを有する宮崎県日向市。
市外からの観光客誘致と移住者の増加を目的に、同市のプロジェクトの一環で制作されたこちらの動画。
最初に移るのは、美しい海ではなく、一人パソコンに向かう陰気な男性の姿。
失恋した彼は、ネットサーフィンで知った日向市に向かいます。
インドア派のひとりの男性が、本物のサーファーになるまでの過程を描いたドキュメンタリー風動画です。
うつ向いていた男性が、波に揉まれながら次第に自信をつけていく様子に、思わず応援したくなります。
途中で挿入される美しい夕日が沈む海や、温かい人々との交流。ムービーに登場するお店やエキストラも、地元の方が協力しています。
サーフィンを切り口に、日向市の魅力を余すところなく詰め込んだ動画です。

 

 

5. 【福岡県北九州市】「 COME ON!関門!」

本州の下関市と、九州の北九州市を隔てる関門海峡。潮流の変化が激しく、潮の流れが速い日本三大急潮流として知られています。
関門海峡の最速潮流は9.4ノット(時速17.4km)。ノットとは、潮の流れる速さのこと
9.4ノットでは、10秒間に約50メートル近くも流される速さです。人が溺れたら、泳ぐことはほぼ不可能。
そんな急潮流の関門海峡。そこに、〇〇が突如現れたらどうなるのか?という動画です。

 

 

 

まとめ

地方の魅力はさまざまです。言語・風景・食べ物といった「そこにしかないもの」が地方に外から人を惹きつけるアピールポイントになります。
そこに新しい切り口が加わると、より見る人にとって印象に残るPR動画となることでしょう。